成人式の思い出と振袖

振袖を着る機会を得てよかった成人式の思い出

2020年12月18日 10時37分



正直、成人式なんて出るのが面倒くさいなという気持ちのほうが強かったのですが、
このタイミングを逃がしたら振袖を着る機会がないと思って思い切って参加をすることにしました。
興味がなければ出る必要はないと親には言われていましたし、特に親密な親戚付き合いがあるわけでもなかったので、特別なお祝いなども何も予定されていませんでしたが、
振袖を着たいのであればお金は用意してあげるよという親の好意を甘えて、わくわくしながら振袖選びをしたのは今でもいい思い出です。

ただ、購入してもその後に腕を通す機会はまずないだろうということはわかっていたこと、
いくらお金を出してくれるとはいっても使用頻度の低い高級品に使わせてしまうのが申し訳なく思ったことで、レンタルで済ませることにしました。
着たものを写真に撮ってもらって式に出て、友達と振袖を見せ合いっこできればいいかなという軽いノリです。
しかし、普段着物とは全く無縁の生活を送っていたので、いざ振袖を選ぶとなると非常に迷ってしまいました。
流行などがよくわからない上にあまりにも可愛すぎる色や柄は好みではありませんし、だからといって黒などの落ち着きすぎるものも似合いません。
無難なものを選んで友人達と似たような感じになってしまってもつまらないなとあれやこれやと長い間考えました。

結局、第一印象で抹茶色の落ち着いたグリーンに大柄の花があしらわれている大人っぽいものを選びました。
少し地味なようにも思えましたが、写真に残したかったのでどうせならお気に入りの振袖で写したいと思っていましたし、
落ち着いた着物のほうが成人式だからと浮かれた感じも出ないかなという変な見得もあったからです。

当日は早朝の6時ごろにお店に行って着付けをしたり、ヘアアレンジをしたりととにかく慌しくて大変でした。
ですが、周囲に同じように成人式に出る女性がたくさんいると、妙にテンションも上がったものです。
仕上がって鏡に写った自分も新鮮でしたし、背筋がピンと伸びて大人になったんだなという実感も沸いてきました。
どうせ式に出たら疲れてしまうだろうからと写真は先に撮ってもらいまいたが、これは正解だった思います。
慣れない服装で数時間でクタクタになってしまい、式が終わったあとにはすっかり老け込んでしまっていたからです。
今でもその顔を写真に残さないでよかったなと、その時の自分の選択に拍手を贈りたいくらいに思っています。
ギリギリまで成人式の出欠を迷っていましたが、振り返ってみると振袖を着られたおかげでとても楽しい経験になったと思っています。